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マスキングテープとはマスキングつまり覆い隠すために使用されるテープのことです。
一般的には塗装作業の際に使用されることが多く、必要箇所以外を汚さないようにするためのものです。
マスキングテープにも素材や、粘着力、幅、色などと様々な種類のものがあり、それぞれの状況にあわせて選ばれます。
よく使われるのが車の塗装ですから、粘着力が弱く簡単にはがせるタイプのものが最も好まれているようです。

 

さてこのマスキングテープですが、アメリカのスリーエムカンパニーと呼ばれる会社の従業員であったリチャード・ドリューという人物によって発明されました。
ドリューは自動車塗装工たちが仕事をする際、塗装する箇所以外を汚さないように貼り付けていた紙を、実際作業を終えて剥がすとき、自動車の塗装までももが剥がされている様子を目の当たりにしました。
そこでこの自動車塗装工たちが取っていた行動とは?
もちろんのこと、また塗装し直していたんですよね。
そこでドリューが考えたのは、このままこれを続けていたらコストがかさんでしまうということでした。
それから彼の研究がはじまり1925年に世の人々の間に知れ渡ったということなのです。

 

たしかにこれのおかげでコスト削減に成功したうえに、塗装工たちの無駄な仕事も減ったのです。
90年近く経った今現在でも、多く利用されているわけですから、塗装作業を必要とする車産業などの世界では大発明であったと言えるでしょう。



マスキングテープはどのようにして生まれたかブログ:18-6-12

もう30年も前のことである。

大学の卒業を目前にした二月、
卒論の提出も終わって時間があった私に、
バイトが急にやめてしまって、
次がみつかるまでの間でいいからと言われて
引き受けたアルバイトだった。

その店は、
マスター一人、アルバイト一人の小さな喫茶店だった。

勤め始めて1週間ほど経ったころの寒い夕方だった。
客も途切れ、暗くなり始めた町を行く人もまばらで、
「そろそろ閉めようか」とマスターが言ったとき、
店の表に親子連れが立った。

客は、二人のお子様の手を引いた女の人で、
背中のねんねこにも赤ん坊が眠っていた。

どこか近在の村から出かけてきた母親とお子様であったろう、
腹がすいたとお子様にせがまれて
通りかかったこの店に入ってきたのかもしれない。

私は水の入ったコップとおしぼりをテーブルに運び、
注文を聞くと、
母親は表のショーケースを指差すようにして、
「あの赤いうどんを下さい」と言った。

赤いうどん?
私は一瞬とまどったが、
イタリアンスパゲティだとわかり、
「三つですか?」と聞くと、「ひとつでいいです」と言う。

マスターは
私が注文を伝えた時にはすでに調理にかかっていたが、
できあがった一皿は、いつもより分量が多めだった。
取り皿にお箸を添えて運んだ。

お子様達はくちの周りを赤くして無心に食べている。
母親は下のお子様に食べさせてやっていたが、
自分は一筋もくちにしなかったようだった。

親子連れが帰った後、
マスターはひとこと「赤いうどんか…」とつぶやき、
「さあ、もう閉めよう」とあたりを片付け始めた。

それから間もなく私はその店を辞めたが、
その母親とお子様のことは長く心に残った。